
音楽イベントの開催に合わせて制作する告知ビジュアル。イラストレーターやデザイナーに依頼して制作することもあるでしょう。
この記事では、イラストレーターやデザイナーに依頼する時に初めに伝えたい項目について紹介します。
依頼理由
「なぜあなたに依頼したいのか」をしっかり伝えましょう。
- 過去のこの作品が好きだった!●●というところがいいと思っている
- 今回のイベントで目指す●●というトーンにあなたが合うと思ったから
- あなたの●●という作風が合うと思ったから
どんな言葉でも構いません。なぜ数多の描き手から選び、そして何を描いてほしいと思っているのかを伝えましょう。
描き手も「自分だから描ける!」と思うとやる気が出ます。また、どんなデザインにするかの指針として「イベントに合うか」の次に重要になる「依頼者が満足するか」の情報を描き手は得ることができます。
ニュアンスとしては指定・指示ではなく、希望・相談として伝えましょう。描き手のファンとしての素直な言葉で十分です。
企画内容
どんな音楽イベントを開催するのかを伝えましょう。企画書ごと共有するのが便利です。
- イベント名
- 日時
- 会場
- 出演者
- 規模感
- コンセプト
- 想定ターゲット
- 広報物の想定露出先
ワクワクする企画であれば、自然とデザインのアイディアも生まれます。企画者としての熱意も含めて、イベントで実現したいことを詳細に伝えましょう。
制作内容
制作して欲しいデザインについて、具体的に相談しましょう。
- フライヤーの構成案(要素と優先度の説明)
- 最も伝えたいメッセージ(≒イベントコンセプト)
- デザイントーン/伝えたい印象
- 音楽イベントであることをどう表現するか
「構成案」は「何をデザインして欲しいのか」を伝えるもので、掲載テキストや画像を共有するものでもあります。何も情報がないと、デザインすることができません。必ず用意するようにしましょう。
「デザイントーン/伝えたい印象」は、キーワードやサンプル画像で伝えましょう。専門用語でなくて構いません。イメージに合う言葉や画像、またイメージに全く合わないNGな言葉や画像も伝えましょう。

サンプル画像はPinterestで「フライヤー デザイン」などで検索するのがおすすめです。言葉にできないニュアンスを伝えることができます。
「音楽イベントであることをどう表現するか」も重要です。楽器、音符、ライブ風景など、何らかで音楽イベントであることを示した方が、ぱっと見ての分かりやすさがあります。どのように表現すればよさそうか、描き手を相談しましょう。
制作条件
データ制作にあたり、展開先を踏まえた条件を整理しましょう。
- 制作サイズ(横幅ピクセル数)
- 納品ファイル(PSD、Ai、PDF、jpg、png等)
- 印刷データ準備の有無
- サイトや映像用の素材書き出しの有無
初めに制作条件を整理することで、後から二度手間になることを避けることができます。また描き手が工数を見積もるためにも必要な情報なので、必ず事前に調べるようにしましょう。
依頼条件
仕事の依頼として、依頼条件をきちんと明示しましょう。
- 希望納期
- 制作スケジュール(ラフ案や初稿デザインの提出希望日)
- イベント告知日
- 予算/謝礼金額
- お金以外のお礼
スケジュールは告知日から逆算しつつ、描き手の負担にならないように相談しましょう。制作進行中も、他の仕事との兼ね合いを伺いつつ柔軟にスケジュール調整しましょう。
予算は限られていると思うので、誠意を持って相談しつつ、SNSでの広報や特設サイトへのクレジット掲載など、お金以外で返せることも提案するようにしましょう。イベントにはもちろん無料で招待しましょう。
告知ビジュアルを作ろう!
他にもイベント企画に関する記事を書いています。少しでも参考なれば幸いです!
About
このブログ『音楽イベントの作り方』は、音楽イベント企画『orange plus music』が日々執筆しています。自分の好きな「穏やかな音楽」を好きになって欲しいという思いで、2018年よりプラネタリウム・ゲストハウス・演芸場・重要文化財など様々な場所でライブイベントを開催。また本業では会社員としてデジタルマーケティングやクリエイティブ制作の広告代理業にディレクターポジションで関わっています。音楽の場が継続していくために、自らイベントを企画する人が増えることを願って、企画段階から告知、準備、運営、事後まで含めた音楽イベントづくりの豆知識を記事で発信しています。