
音楽イベントの開催に制作するフライヤー。イラストレーターやデザイナーに依頼して制作することもあるでしょう。
この記事では、フライヤー制作における構成案・ワイヤーフレームの作り方を紹介します。
構成案・ワイヤーフレームを作る理由
フライヤー制作を依頼するにあたり、イラストレーターやデザイナーにデザインを依頼することが多いでしょう。その際に「何をデザインして欲しいのか」を伝えるのが構成案です。
クリエイティブ制作業界では「デザイン」と、その前段階にある「情報設計」は別の工程になります。予め整理された情報をもとに「どうデザインするか?」を考えるという流れです。何も情報がないと、デザインすることができません。

最初は手書きで考えをまとめ、その後Googleスライドで見やすく整理すると作りやすいでしょう。構成案があることで、描き手はデザインにより集中することができ、結果的にいいデザインになる可能性が高まるでしょう。
構成案・ワイヤーフレーム作成時のポイント
どのような点を意識して作成すればよいかを紹介します。
デザインを指示しない
依頼者よりもプロである描き手が最大限のクリエイティビティを発揮するために、構成案ではデザインに関わる指定はしないようにしましょう。
具体的には、色は白黒で、特別なレイアウトは指定せず、フォントなども普遍的なものを選びましょう。
情報の優先度を示す
「どの要素が目立って欲しいか」を、要素の大きさで表現しましょう。イベント名や日時は目立たせたいことが多いでしょう。
素材を揃える
構成案の段階で、掲載する要素は全て洗い出しましょう。掲載テキストは可能な限り確定したものを準備し、難しい場合は想定文字数を決めた上でダミー文を入れましょう。
アーティスト写真などの掲載画像は、どんな大きさでデザインされても大丈夫なように、解像度の高い元データをアーティストからもらった上で描き手に共有しましょう。
テキストは”コピペ”できる状態に
掲載テキストは、描き手が作業の中で簡単にコピー&ペーストできるような状態で渡しましょう。Googleスライドやメモ帳など、見やすくコピーできれば何でもよいでしょう。
フライヤー表面の構成案・ワイヤーフレーム例
イベントの顔となるフライヤー表面。要素数が少ないので、構成案も作りやすいでしょう。

以下のような要素がよく見られます。
- メインビジュアル
- イベント名
- 日時
- 会場(都道府県も含む)
- 出演者
- チケット代
もちろん「デザイン重視にしたい!」という場合は要素をもっと少なくし、SNS告知の際にテキストで情報を補完するという方法もあります。どう広報するかをイメージしながら要素を考えましょう。
フライヤー裏面の構成案・ワイヤーフレーム例
せっかく印刷するなら裏面も有効活用したいところ。手に取った人が理解を深める裏面には、詳細な情報を掲載することができます。

以下のような要素がよく見られます。
- イベント概要/コンセプト説明
- イベントの基礎情報(主催、サイトURLなど表面と被ってもOK)
- 出演者プロフィール
- 会場紹介
フライヤーを事前配布せず当日のみ配布する場合は「主催者からのメッセージ」や「セットリスト」などを載せることもあります。裏面も、どういう時に手に渡るかを想像しながら要素を考えましょう。
告知ビジュアルを作ろう!
他にもイベント企画に関する記事を書いています。少しでも参考なれば幸いです!
About
このブログ『音楽イベントの作り方』は、音楽イベント企画『orange plus music』が日々執筆しています。自分の好きな「穏やかな音楽」を好きになって欲しいという思いで、2018年よりプラネタリウム・ゲストハウス・演芸場・重要文化財など様々な場所でライブイベントを開催。また本業では会社員としてデジタルマーケティングやクリエイティブ制作の広告代理業にディレクターポジションで関わっています。音楽の場が継続していくために、自らイベントを企画する人が増えることを願って、企画段階から告知、準備、運営、事後まで含めた音楽イベントづくりの豆知識を記事で発信しています。