
音楽イベントの受付スタッフは、来場者が当日一番最初に接するイベント関係者であることから、その対応がイベントの印象に影響を与えます。
この記事ではスムーズな受付対応のために、チケット確認や遅刻者対応などマニュアルとして整理することについて紹介します。
なぜ受付マニュアルを作るのか
イベントの受付スタッフが行うことは多くあります。
- チケット確認
- 当日券販売
- 入場整理
- 遅刻者対応
- 会場案内
- フライヤー配布
- アルコール消毒
- 問い合わせ対応
中規模以上のイベントになると、受付スタッフが複数いることもあるでしょう。判断が伴う対応について、個人によって差があると来場者が戸惑ってしまいます。イベントとしての方針をまとめる役割が受付マニュアルです。

チケット確認の方法も、名簿確認や印刷チケット確認、QRコード読み取りなどイベントによって様々でしょう。どのように確認するかを事前に決めておき、受付スタッフにマニュアルとして共有してましょう。
受付マニュアルに載せたい情報
筆者が過去に開催したイベントを参考に、受付マニュアルに載せた情報を紹介します。
事前に来場者に伝えている注意事項
事前にWebサイトやチケット販売ページで参加者に伝えている注意事項がある場合は、受付スタッフにも共有しておきましょう。
チケット確認方法
最も重要な役割が、チケット確認になります。
前売券
紙チケットの場合は、イベント名や日程を確認してもぎりましょう。名簿受付の場合は、名前と人数を伺ってチェックします。学割チケットがある場合は、学生証の目視確認をしましょう。
teketやPeatixなどのチケット販売サービスを利用している場合は、QRコードの読み取りをアプリやブラウザから行うことができます。読み取り方を事前に共有しておきましょう。

当日券
受付で当日券を買いたいと言われることもあります。その時の対応も想定しておきましょう。
- オンライン決済できるチケット販売サービスのURLをQRコードで提示する
- お釣りを用意しておき、現金で決済する
- (コロナ禍の場合)連絡先を伺ってメモする
現金決済の場合は、イベント収支の計算時にきちんと収入として計上しなければなりません。事前に受付スタッフにお釣りを渡し、販売枚数と金額をメモしてもらい、イベント後に回収するという流れを伝えておきましょう。
配布物
フライヤーなどの配布物がある場合は、事前に伝えておきましょう。チケット確認や検温など複数のタスクをどのような順番で対応するか、流れをイメージしてもらうことが大切です。
遅刻者対応
交通遅延などの理由で、開演時間を過ぎてから会場に着く来場者がいることもあります。ライブに影響を与えないような遅刻者対応を事前に想定しておきましょう。
- 開演後、20〜30分は受付にスタッフがいる状態にする
- 遅刻者対応時の音量が会場内に影響を与えないようにする
- 遅刻者が会場に入るとき、明かり漏れなど影響がないように注意する。
- 遅刻者が会場に入るとき、曲間に入場させるなどタイミングを工夫する。
- 受付に現金などの貴重品を放置しないようにする。
イベント終盤まで遅刻者対応を行うのは難しいことから、事前に「●分過ぎたら受付を閉じる」と決めておくとよいでしょう。
新型コロナウイルス感染対策
2022年は、受付で感染対策をおこなっていました。
- 検温 → 37.5°以上の人は入場不可
- アルコール消毒
- マスクの確認。忘れている場合は渡す ※就学前児を除く
- 喚起として、ライブ開始まで入口付近のドア・窓を開けておく。ライブ開始時に閉める。
最新の感染対策情報を踏まえて対策をとるようにしましょう。
受付準備について
受付スタッフには、開場時間より前に現地入りして受付準備をおこなってもらいます。現地入りから設営までの流れもマニュアルに記載しておきましょう。
- 現地入り時間
- 荷物を置ける場所
- どのように受付を設営するか
- 開演の流れ
受付マニュアルを作ろう!
他にもイベント企画に関する記事を書いています。少しでも参考なれば幸いです!
About
このブログ『音楽イベントの作り方』は、音楽イベント企画『orange plus music』が日々執筆しています。自分の好きな「穏やかな音楽」を好きになって欲しいという思いで、2018年よりプラネタリウム・ゲストハウス・演芸場・重要文化財など様々な場所でライブイベントを開催。また本業では会社員としてデジタルマーケティングやクリエイティブ制作の広告代理業にディレクターポジションで関わっています。音楽の場が継続していくために、自らイベントを企画する人が増えることを願って、企画段階から告知、準備、運営、事後まで含めた音楽イベントづくりの豆知識を記事で発信しています。