
企画した音楽イベントのライブレポートをつくる時に必要な写真。カメラマンにスタッフとして入っていただき、撮影してもらうこともあるでしょう。
イベント当日スムーズに撮影してもらうために、カメラマンに依頼する時のポイントを紹介します。
撮影して欲しいカットを共有する
どんな写真を撮って欲しいか「撮影カット」と「サンプル写真」を共有しましょう。撮影カットは以下の記事を参考にして洗い出しましょう。
「演奏者の寄りの写真」と言っても、トーンや光の入り方などは様々な可能性が考えられます。写真のイメージをできるだけ形にして伝えるために、サンプル写真をいくつか共有することをおすすめします。
撮影カットとサンプル写真は、Web上の写真のURLを共有してもいいと思いますし、Googleドキュメントなどで簡単な資料をつくると見やすいです。

本番前に一緒に現場を見る
企画者やPAは、事前にイベント会場へ「ロケハン」に行くと思います。この時、カメラマンの都合がつけば一緒に行くことをおすめします。
できるだけイベント本番と同じ時間だと、光の入り方などを含めて検証できるのでよいです。ロケハンの都合がつかなかった場合は、当日の設営・リハーサル中にカメラマンと一緒に現場を見ましょう。
企画者がカメラマンとチェックするポイントは、以下などです。
- 撮影カットをどの位置から撮るか
- ライブ中にカメラマンが動く撮影導線
- 撮影機材を置いておけるスタッフ控室
- その他カメラマンが気になったことを聞く
撮影カットはロケハンやリハーサルで仮撮影し、イメージを擦り合わせるとよいでしょう。会場の外観・内観カットに関しては、ロケハン時に本番用写真を撮ってしまうこともできるでしょう。
撮影導線は、PAや演出担当など他のステージ付近にいるスタッフと被らないように調整しましょう。会場から会場図面をもらい、事前に導線を想定しておくと現場確認がスムーズです。

進行表・セットリストを共有する
イベント全体のタイムスケジュールが書かれた「進行表」や、出演者が当日に演奏する「セットリスト」を共有しましょう。

進行表では、何時に現場入りするかや、本番前のどの部分で・どれくらいの時間テスト撮影できるか、演奏時間はどれくらいか、などを共有しましょう。カメラマンとしては、レンズや電池交換のタイミングを想定することもできます。
セットリストは、出演者によっては事前に準備をせず当日決める方もいらっしゃるので、事前に頂けたら共有するようにしましょう。カメラマンとしては、演奏形態や演出を踏まえてどの楽曲の時にどういうカットを撮るかと考える材料になります。
楽しんで撮ってもらう
カメラマンには謝礼をお支払いして依頼しますが、関係性としては「発注された仕事をこなす取引相手」ではなく「一緒にイベントを作り上げる仲間」になってもらうことを意識しましょう。
具体的には、オファーの時や事前の情報共有、当日に接する時など、とにかく楽しんで撮影してもらえるように心配りをしましょう。なぜなら、楽しんで撮ってもらった方がいい写真になるからです。
事務連絡をする時の言葉の選び方や、現場で話しかける頻度や内容を工夫したり、お菓子や水などパワーになる飲食物の提供したり。カメラマンの腕を信頼し、その人の個性を十分に発揮できる環境で撮影してもらうことで、イベント写真はより輝く!と思っています。

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他にもイベントレポート関連の記事を書いています。少しでも参考なれば幸いです!
About
このブログ『音楽イベントの作り方』は、音楽イベント企画『orange plus music』が日々執筆しています。自分の好きな「穏やかな音楽」を好きになって欲しいという思いで、2018年よりプラネタリウム・ゲストハウス・演芸場・重要文化財など様々な場所でライブイベントを開催。また本業では会社員としてデジタルマーケティングやクリエイティブ制作の広告代理業にディレクターポジションで関わっています。音楽の場が継続していくために、自らイベントを企画する人が増えることを願って、企画段階から告知、準備、運営、事後まで含めた音楽イベントづくりの豆知識を記事で発信しています。