
企画した音楽イベントの開催前に、出演者からライブセット図を回収する必要があります。
この記事では、セット図を回収する理由や具体例について紹介します。
セット図とは
セット図とは、ステージ上での機材配置を示す図のことです。アーティストがどのように演奏するかを説明する資料でもあります。

以下のような情報が記載されています。
- ステージの向き
- 出演者の立ち位置
- 出演者の人数
- 出演者が持ち込む機材
- 出演者は持ち込まないが、使用を希望する機材
- 椅子や机など利用したい備品
- 必要な電源の数
- その他、特殊な希望があれば記載
この出演者のセット図を受けて、PAはミキサー設定やスピーカーの配置などを整理します。

セット図を事前に回収する理由
セット図は、本番2週間前までを目安に出演者から回収しましょう。図の状態でなくても、箇条書きで使用機材について擦り合わせるだけでも構いません。
もし事前に機材周りの確認を行わなかった場合、以下のようなリスクがあります。
- 当日に出演者が希望する機材が現場にない
- 電源の数が足りない
- モニタースピーカーが足りない
- 当日のリハーサル時間が足りなくなる
- ミキサーなどPA側の設定が上手くいかない
足りない機材は事前に用意する必要がありますし、音がどう入力されどう出力されるかの回線的な整理も現場で行うには複雑であり、リハーサル時間が足りなくなったり、本番中に何らかのトラブルが起こってしまうこともあります。
事前に確認しておくことで、お互いの不明点を擦り合わせることもできます。出演者に最大限のパフォーマンスを発揮してもらうためにも、必ず必ず事前に確認しましょう。
具体例
筆者が企画したイベントでのセット図を紹介します。作り方や見方の参考になれば幸いです。
弾き語り演奏

- 出演者の人数:1人
- 使用希望機材:マイク類
- 出演者が持ち込む機材:アコースティックギター、サンプラー
- 椅子や机など利用したい備品:椅子
- その他:アコギはマイク録りとラインを併用、サンプラーはモノラル出力
エレクトロニカアーティスト

- 出演者の人数:1人
- 使用希望機材:スタンド、ケーブル
- 出演者が持ち込む機材:マイク、ギター、PC、エフェクター、ミキサー
- 椅子や机など利用したい備品:椅子、テーブル
- その他:最終出力はステレオのラインアウト
管楽器がいるバンド

- 出演者の人数:5人
- 使用希望機材:DI、電源ケーブル、楽器マイク
- 出演者が持ち込む機材:各楽器、ミキサー、ボーカルマイク、エフェクター等
- 椅子や机など利用したい備品:椅子4つ
- その他:DI接続のケーブルに指定あり、ピアノ位置に希望あり
セット図を回収しよう!
他にもイベント企画に関する記事を書いています。少しでも参考なれば幸いです!
About
このブログ『音楽イベントの作り方』は、音楽イベント企画『orange plus music』が日々執筆しています。自分の好きな「穏やかな音楽」を好きになって欲しいという思いで、2018年よりプラネタリウム・ゲストハウス・演芸場・重要文化財など様々な場所でライブイベントを開催。また本業では会社員としてデジタルマーケティングやクリエイティブ制作の広告代理業にディレクターポジションで関わっています。音楽の場が継続していくために、自らイベントを企画する人が増えることを願って、企画段階から告知、準備、運営、事後まで含めた音楽イベントづくりの豆知識を記事で発信しています。