
プラネタリウムライブでは、様々な星空演出を楽しむことができます。
この記事では、筆者が企画したプラネタリウムライブ『星空ごこち』を例に、星空演出を決める流れについて紹介します。
イベントの流れを整理する
演出の軸となるイベントコンセプトや、ライブ全体の流れを考えましょう。進行表を作成し、具体的な時間を整理すると便利です。
よくあるプラネタリウムライブの流れは、開場時の照明が明るいことから、ライブが始まるとだんだん日が暮れていく演出が行われ、夜になり、演奏が進み、最後は朝になるというものです。
出演者が複数いる場合の転換を真っ暗のまま行うかや、星空解説など演奏以外のコンテンツを含むときの流れなど、イベント当日の来場者の体験を細かく想像しましょう。
出演者からセットリストを頂く
演出を考えるにあたり、アーティストがイベント当日に演奏する楽曲・セットリストを事前に決めて頂き、送ってもらいましょう。
未発表曲がある場合は、曲調や尺を聞いたり、デモ音源を頂けないか相談しましょう。楽曲に関する情報をできるだけ多く集めた方が、より合った演出を考えることができます。

リハーサルで一曲ずつ演奏頂く
星空演出をぶつけ本番で投影することは難しいので、必ず事前にリハーサルを行いましょう。十分な時間を確保するために、別日に行うことが望ましいです。
リハーサルで実際にセットリストの楽曲を演奏頂きましょう。フル尺ではなくても、1番のみなど一部分だけでも構いません。楽曲の雰囲気を実際のプラネタリウム会場で感じることが大切です。

演出担当にアイディアを考えて頂く
リハーサル現場で演奏を聴きながら、楽曲ごとの演出を考えます。アーティストイメージ、楽曲のテンポやテイスト、歌詞や音色など様々な要素から想像を膨らませましょう。
企画者のディレクションも大切ですが、実際にプラネタリウム投影機を操作する演出担当のアイディアも重要です。演出担当が演奏を聴いて何を感じたか、どういう演出が素敵だと思うか、意見を伺いましょう。

アーティストと擦り合わせる
企画者と演出担当の意見がある程度まとまったら、アーティストと擦り合わせましょう。ステージの演奏リハは一旦終わりとし、投影機のコントロールパネル付近に集まり、曲ごとの演出を話し合います。
このとき、企画者はファシリテーターになりましょう。演奏するアーティストの意見、投影機を操作する演出担当の意見どちらも大切です。導いたり、間に入ったりと議論を深めましょう。
お互いがワクワクするような演出を見つけて気持ちよく合意すると、出演者も演出担当もモチベーションが高まり、当日のよりよりパフォーマンスに繋がります。企画者がイベント当日と同じくらい集中してすり合わせに臨みましょう。

演出表に整理する
楽曲ごとの演出が決まったら、忘れないように整理しましょう。演出表という形で整理するとわかりやすいです。

楽曲の尺や雰囲気、何をイメージした曲かという基本情報や、星空演出MCの位置などライブの流れを細かく記載しましょう。
「夕暮れから始まり、4分かけて日が暮れていき、曲が終わる直前くらいから満点の星空を投影」「2番のサビ・3分40秒頃から流れ星」など、時間や演出を具体的に書くとよいでしょう。
プラネタリウムライブをやろう!
他にもイベント企画に関する記事を書いています。少しでも参考なれば幸いです!
About
このブログ『音楽イベントの作り方』は、音楽イベント企画『orange plus music』が日々執筆しています。自分の好きな「穏やかな音楽」を好きになって欲しいという思いで、2018年よりプラネタリウム・ゲストハウス・演芸場・重要文化財など様々な場所でライブイベントを開催。また本業では会社員としてデジタルマーケティングやクリエイティブ制作の広告代理業にディレクターポジションで関わっています。音楽の場が継続していくために、自らイベントを企画する人が増えることを願って、企画段階から告知、準備、運営、事後まで含めた音楽イベントづくりの豆知識を記事で発信しています。