残業や仕事のストレスで日々溜まっていく心身の疲れ。夜にリラックスしたつもりでも、朝起きると疲れが残っていることもあるでしょう。今回はそんな時に活用したい、五感で神経伝達物質を刺激して”脳をリラックスさせる方法”について、調べてみました。
目次
・残業や仕事のストレスで疲れてしまった時は、リラックスしましょう
・本当のリラックス=脳がリラックスする、とは
・今日から使える「脳をリラックスさせるライフハック」
残業や仕事のストレスで疲れてしまった時は、リラックスしましょう
※フリー写真素材ぱくたそ
日々の疲れは思ったよりも溜まっていくもの。
特に仕事は人間関係やお金のやり取りなど、様々なプレッシャーが気付かない内にかかっています。
「今日はなんだか疲れたなぁ…」と思いながら職場を後にする日を、誰もが一度は経験しているでしょう。
そんな時、あなたならどうやってリラックスしますか?
早めに眠るとか、あたたかいお風呂に浸かるという身体のケア。
映画やゲームなど趣味に没頭するとか、気の合う友人と飲みに行くという心のリフレッシュ。
でも、ぐっすり眠ったはずのに朝疲れがとれていない時もある!絶対リラックスしたい時どうしたらいいの!
ということで、調べてみました。脳からリラックスするための方法を。
本当のリラックス=脳がリラックスする、とは
人間が心身のバランスを取るための神経を自律神経と呼んでいます。
自律神経には正反対な目的の2種類が存在します。昼間活動している時や緊張している時には交感神経がはたらき、夜など休んでいる時、リラックスしている時にはたらくのが副交感神経です。
脳がリラックスしている状態とは、副交感神経が優位に働いている状態のこと。逆に、交感神経が優位の状態では、脳も活発に働いている状態。この、『リラックス脳』と『働き脳』を上手に切り替えられるようになれば、心身をしっかりと休められるようになるはずです( 家でゴロ寝が疲労の元!? 脳科学者が教える「リラックス脳」の作り方 – Woman type[ウーマンタイプ]|女の転職@type )
この2つの交感神経では約20種の神経伝達物質が移動すると言われていますが、今回のテーマである「リラックス」に特に関わりのある物質としてはドーパミンとセロトニンの2つが挙げられます。
ドーパミンは、快楽を感じた時にそれを増幅させる神経伝達物質。分泌されることで、やる気や積極性、意欲が向上します。
※human pictogram 2.0 (無料人物 ピクトグラム素材 2.0)
セロトニンは、リラックスしたときに出る物質。身体や精神を休める効果があり、集中力が向上します。
※human pictogram 2.0 (無料人物 ピクトグラム素材 2.0)
つまり「気分転換をしてやる気を回復する」ためにはドーパミンを、「身体や心を落ち着かせて休ませる」ためにはセロトニンを増やせばよいのですね!
今日から使える「脳をリラックスさせるライフハック」
方法は人それぞれ様々あるかとは思いますが、ここでは神経伝達物質「ドーパミン」「セロトニン」を増幅させて“脳”をリラックスさせる方法を、人間の感覚機能である五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)の観点で紹介したいと思います。
—
■視覚:「緑や青が、自然と目に入る環境をつくる」
大自然は人をリラックスさせる、ということですね。「緑」をできるだけ目に取り入れましょう。
自宅の場合は観葉植物などがよいでしょう。また園芸として野菜や花が咲く植物を育てると「収穫したい/花を咲かせたい」という楽しみも芽生えてドーパミン増幅にも効果があります。
更に重要なのが「青色はセロトニンの分泌を促進する」ということです。海や空、水の色ですね。
(※参考:脳科学からみた、セレトニンの話と、青色の関係)
パジャマを紺色にしてみるとか、水色のタオルを使ってみるとか。寝具・家具・衣類などに青系の色を取り入れるとより気持ちが落ち着くでしょう。
—
■聴覚:「落ち着く音楽を、部屋のBGMとしてかける」
普段は音楽をあまり聴かない方も、カフェでのんびりする時にかかっているBGMをいいなと思うことはあるはず。
このブログでは定番のアンビエント音楽をはじめ、心が落ち着くような音楽がこの世にはいっぱいあります。(※定義などはこちらで:落ち着きたい時に聴きたい…”アンビエント音楽”のすすめ)
この”夕焼けっぽい感じ”であったり、川のせせらぎや、透明感のある電子音など、「気持ちのいい」と感じる音はセロトニン分泌を促進させます。
「気持ちのいい」と感じる音は人ぞれぞれあるものの、「リラックスをしたい」気持ちのときは、声や歌がなく静かめで落ち着いた雰囲気のアンビエント音楽がきっとマッチしているでしょう。
—
■触覚:「お風呂の後に簡単なマッサージ運動をする」
湯船に浸かって「ふぅ〜」としている時、落ち着きますよね。これは、お腹の腸が温まり「セロトニンを分泌してくれ!」と脳に指令を出していることも影響しています。
(※参考:【必見】幸せホルモンがでる!腸を温めれば簡単に痩せられる♡|MERY [メリー] )
身体の筋肉が緩んだ後にぜひ実践したいのが、足の裏を指で押したり、足を広げふくらはぎを伸ばすなどの簡単なマッサージ運動。血流を良くして身体を元気にすることができるほか、「リズミカル」に行うことでドーパミンの分泌を促進することができます。
—
■味覚:「肉そばを作って食べる」
ドーパミンの材料は、食事によって体内に吸収される、「フェニルアラニン」という必須アミノ酸です。過程の難しい化学式は省きますが、フェニルアラニンは以下のような食材に多く含まれています。
・大豆製品:湯葉(乾燥)、きな粉、高野豆腐
・乳製品:牛乳、ヨーグルト、チーズ
・肉類:鶏肉、豚肉
・魚類:かつお節、しらす干し、まぐろ、かつお
・ナッツ:アーモンド、ピーナッツ
(※参考:ドーパミンを増やす方法! チロシンって知ってる?! | acestrategy.jp)
セロトニンの材料は、たんぱく質に含まれる物質「トリプトファン」です。また、セロトニンの合成の際には「ビタミンB6」が手助けをしてくれています。
・大豆製品:豆乳、納豆
・乳製品:ヨーグルト、プロセスチーズ
・赤身魚
・肉類
・ごま
・そば
・バナナ
・白米
(※参考:トリプトファンを多く含む食品)
上記がトリプトファンを多く含む食材の例です。下記は、ビタミンB6を多く含む食材です。
・肉類:鶏ひき肉、牛肉
・とうがらし
・にんにく
・ピスタチオ
・きなこ
・まぐろ
つまり「鶏肉そばに七味唐辛子をかける」とか「ネギトロ丼にごまとしらす混ぜる」とか「バナナとグラノーラをヨーグルトで食べる」などがリラックスに効果的だと言えるでしょう。
※photo by QuintanaRoo
ここで意識したいのは「小さくても新しい発見や成功をする」ことでドーパミンが分泌されるということ。いつもは外食やコンビニ弁当がメインの方も、たまに料理することは身体にも心にもよいということですね。
もちろん、過剰摂取も身体のバランスを崩してしまいますし、野菜などその他の栄養素の摂取や、よく噛んで唾液を出すことも大事なのは忘れないでください。
—
■嗅覚:「アロマオイルの香りを楽しむ」
※フリー写真素材ぱくたそ
いわゆるアロマテラピーです。植物の花や葉、樹脂からとれる精油=アロマオイルの香りは、嗅覚から自律神経へと伝わり気持ちをリラックスさせます。
特に「ベルガモット」「ラベンダー」「クラリセージ」などのアロマオイルがセロトニン分泌に効果があるそうです。(※参考:セロトニンはアロマで増やすことが可能!)
自分も以前あまり眠れない時期があり、無印良品のアロマデフューザーを購入しました。「これを使えば寝れる」みたいなプラシーボ効果もあっておすすめです。
まとめ
今回は「リラックスする」という目的に対して、神経伝達物質から攻めてみました。五感それぞれ、いろいろ試してみて頂ければと思います。
いつか、神経伝達物質がリアルタイムでデジタルデータに可視化される時代が来ると楽しいと思います。「あ、今ドーパミンめっちゃ出てる!」みたいな。
※ほか参考
・副交感神経とは? – しくみやはたらきについて
・完全合法!仕事のできる人は脳内麻薬でドーピングしてるらしい!?|Career Supli
・ストレス解消法 | 脳からリラックスする17の方法
あと、この深呼吸を最近試していますがいい感じでオススメです。
・あなたのその呼吸浅くない?深呼吸が体をメキメキ健康にする理由とは|「マイナビウーマン」